砂漠の村、クーリーを攻略

  

ジャイサルメールから車で1時間。クーリー村は”観光地化”されてしまった小さな砂漠の村。村から2キロほど離れた砂丘には毎日サンセット目当ての観光客が押し寄せる。今でも素朴な村の生活に触れることができるのだろうか。ジャイサルメール滞在最後の日はクーリー村を攻略することにした。



旅行時期: 2009年1月後半
為替: 1ルピー = 1.81円
作成日: 2009.06.02

目次




クーリー村へのアクセス

  • ジャイサルメールのローカルバスターミナルから一日5便。クーリーが終点ではない。(2009年1月現在)
  • ローカルバス: 20ルピー。 1-1.5時間
  • ジャイサルメール発
    10AM, 1PM, 2PM, 3PM, 5PM
  • クーリーから
    8AM, 9AM, 10AM,11AM, 5PM
    (実際には5:30前くらい)

バス

クーリー村行きの公共バスはレヌカホテルにほど近いローカルバスターミナルから出ている。なぜか、どのガイドブッ クにも肝心の時刻が書かれていない。バスには英語で行き先が書かれておらず、目当てのバスを自力で探すのは難しい。そんな時、ちょうどいいタイミングで、一人の現地人が現れてこちらの質問にスラスラ答えてくれた。彼こそがクーリーでアルジュンホテルを経営するアルジュン兄であった。彼は朝一番のバスでこちらに来て、私のような旅行者を見つけてはホテルの売り込 みをかけ、最終バスでクーリーに帰るという涙ぐましい営業努力をしていた。しかも毎日。コメントブックを見せてもらうと、韓国人と日本人の書き込みが多数見受けられた。一応成果は あるようだ。

クーリー村

私は1時のバスに乗り、1時間半ほどでクーリーのバス停に到着した。村に歩いて向かう途中、道路わきにテント型ホテルを発見。サム砂丘でもよく見かけたこのタイプのホテル、一度中をチェックしてみたかった。A/B食事付で一泊300ルピー(約600円)とのこと。名前はリゾートでも料金はゲストハウス並みに安い。すこし歩くと、未舗装の道が左に見えてくる。そこがクーリー村の集落であり、ゲストハウス街でもある。アルジュンG.Hを過ぎ、老舗のMaMa G.Hを超え右に曲がると、学校の横から砂丘へ続く道が伸びている。ジープ道に沿ってひたすら歩けばもうそこはサンセットポイントだ。

写真: 上: クーリーのメインストリート 左下:テント型ホテル。右下: 村から砂丘まで歩く。
 

補足

テント型ホテル Chandra Resorts

A/B: 300 食事込み。コンセントなし。


広い部屋


寝室テントの奥にバスルーム用のテント

水汲み


途中井戸があり、クーリー村と隣村の女性が一日何往復もして水を家の貯水施設まで運んでいた。砂漠の村では当たり前の風景だが、カラフルな女性の衣装とあいまって観光客の絶好の写真スポットになっている。 大人はそうでもないが、少女達は完全に観光客擦れしていて、カメラを構えようものなら睨み付けて“40ルピー、40ルピー”と連呼する。なぜ言い値が40ルピーなのかわからないが、すぐに一人10ルピーまでディスカウントできる。最初はあまりの拝金ぶりにあきれて無視していたが、10ルピー(20円)にこ だわるのもアレなので素直に支払う約束をした。撮影後、3人分30ルピー渡すと、さっきまでの怖い顔とは打って変わってニコニコ顔。 「これでチョコレート買えるかな--」とか楽しげに会話しながら足早に村へ戻っていった。結果として村のツーリステックな部分を助長してしまったが、おそらく彼女たちは自由に使えるお金などほとんどもっていないのだろう。後味は悪くない。

写真: 上:井戸で汲んだ水を壷に移し変える女性。 下:ダッシュで写真に加わろうとする真ん中の女性

砂丘


砂丘には3時半ごろ到着、帰りのバスまでまだ一時間半ある。サンセットまではまだ3時間もあるため、観光客はもちろん、物 売りもいない。らくだ使いも日陰で休憩中。砂丘の頂上まで登りブラブラする。下からみると風紋がついてきれいに見えた砂丘も頂上部分まで行くとゴミがよく目立つ。 サム砂丘以上に目立つ。恐らくその理由は頂上付近は地面が硬く砂が浅いのでゴミが隠れない、というのと、サム砂漠ほどメジャーでないので掃除する人がいないのではと推測する。ただ、ここでもサム砂丘同様、少し歩けばきれいな場所はある。

写真: 上: 観光客が来る前のきれいな砂丘。 下: 頂上付近のゴミ。

らくだ使い

どこからともなくラクダ使いが現れてキャメルライドを持ちかけてきた。砂丘の向こうの村から来ているという。ここから彼の 村まで往復数キロほどキャメルサファリしてお茶飲んで戻ってくるのに100ルピー。意外に良心的な値段だ。クーリーのバス停まで50ルピーでもいいという。いい話だが帰りにアルジュンに寄る約束をしてあるので断ることにした。クーリーの村へ戻る途中、これから仕事場(砂丘)に向かうジュース・お菓子売りの少年と何人かすれ違った。徒歩通勤、自由出勤、学業とバッティングしない。まさに理想的なバイトである。

200円ライフ

 村に戻り、5時のバスまでアルジュンG.H.で過ごす。泊まってもいないのにアルジュン弟がウェルカムドリンク(チャイ)をふるまってくれた。ちなみにこのゲストハウス、ハット型, Fan, C/Bの部屋が三食付で100ルピー(約200円), A/Bの部屋で150ルピー。夕食だけで100ルピー近く使ってしまう自分から見るとありえない値段。この村では7万円で一年間暮らせる計算だ。

日帰りのクーリー旅行を終えたところでいい考えが浮かんだ。クーリー激安パック。 内容は、クーリーへのバス往復40ルピー、キャメルサファリ 100ルピー(2時間), フリーチャイ(らくだ使いの村、アルジュンのウェルカムドリンク)、水1リットル10ルピー、合計150ルピー。昼間、他の観光客のいない砂丘を独り占めできます。誰か試してみませんか?

写真: 上: アルジュンG.H.入り口。下: 藁葺きの部屋(100ルピー)と中庭のキャンプファイヤー。

補足

Arjun G.H.

A/B: 150 C/B: 100 食事つき

部屋にコンセントあり。



  • 東の雄プーリーのSantana  Lodge(2食チャイ付130ルピー)にも一応勝っている。
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