バンガロールで巨大アシュラムを攻略

 

地球の歩き方(07)によると、バンガロール郊外にArt of Livingの有名なアシュラムがあり、部外者も見学できるという。いろいろ検索してみるとメインの瞑想施設はずいぶん立派で楽しそうだ。日本人のヨガ上級者にも人気らしい。これといったみどころのないバンガロールに一筋の光を見た。ということでさっそく訪問してみることにした。



旅行時期: 2009年2月
為替: 1ルピー = 1.87円
作成日: 2009.06.02

目次


Art of Living

支部のURL

Wikipedia

アクセス

施設スタッフの方によると、公共バスを使ってくる場合、一番確実なのが、


  1. 駅前のシティバスターミナルより、12番(A,B,Cとかの枝番号なし)のバスに乗り、終点のバナシャンカリ(Banashankari)へ。だいたい30分くらい。 10ルピー
  2. バナシャンカリで、211,213,214,216のいずれかのバスを見つけて乗る。ABCなどの枝番号も(多分)OK。20分くらい。10ルピー。
  3. 途中、saldoddiのバス停で降ろしてもらう。目の前が5番ゲート(施設の看板あり)。車掌にあらかじめSri Sri Ravi Shankarのアシュラムで降ろしてくれ、と言っておくと確実。

5番ゲート入口の看板。道路右手。


  • ちなみにこのアシュラムの住所は
    21st km, Kanakapura Road Udayapura。
    直訳すると、ウダヤプルヤにあるカナカプラ道路の21km地点。1番ゲートが21km地点。5番ゲートがだいたい20km地点。1番ゲートからは入れません。
  • 211,213番のバスの中には駅との間を直通で走っているものもあるが、本数が少ないので通常1-3のように乗り換えていく。
  • 帰りはこれを逆に行う。バスは結構夜遅くまで走っている。
  • 市バス一日券(Daily Pass)のようなものがあり30ルピーで車掌から買えるらしい。往復40ルピーなので10ルピー節約になる。
  • ホームページの交通案内: Top pageで、[how to reach]をクリック。

と、ここまで書いておいて何ですが、絶対オートリキシャがお勧め。バスは暑いし乗り間違えたり乗り過ごしたりするとかなり面倒くさい。メーターなら、おそらく150くらい。ぼられても200ルピー程度。

補足

  • インフォーメーションセンターにあったチラシには、入門コースや週末ヨガ・パッケージの他に、Vedic Mathematics(インド暗算)コースの案内まであった。

アートオブリビング


Art of Living(AOL)とはシュリ・シュリ・ラビ・シャンカール氏率いるNGO団体で、氏の考案したスダルシャン・クリヤなる呼吸法の普及を主な活動とし、ヨガ、メディテーション、ストレス解消法など各種トレーニングプログラムを提供している。バンガロールに本部を置き世界中に支部がある。まだ50台前半と若い。

今回訪問するアシュラムはArt of Living International Centreで、広大な敷地にメディテーション施設が並び、外国人も多数参加しているAOLの看板アシュラムだ。

バス

有名とのことなので、ヨガコース情報豊富な海外ガイドブック(ロンプラ07、ラフガイド08,フットプリント09)を調べてみるが、なぜかまったく記載なし。しかしその後、南インド各地で”シャンカル師来たる!”の講演の告知看板を見かけたのでやっぱり有名なのだろう。 アシュラムはバンガロール中心から、南に21キロ行ったところにある。行き方を公式サイトで調べてみるが非常にわかりにくく、歩き方記載のバスに乗った後、別のバスに乗り換える必要がありそうだ。結局、駅前のバスターミナルから12番のバスに乗り、終点のバナシャンカリで216番に乗り換えなんとかたどり着くことができた。

写真:築地市場のようなバームクーヘン型バスターミナル(夜撮影)

施設見学

 

ゲートのセキュリティに見学に来たことを伝え、施設のあるほうに500メートルほど歩いていく。カフェテリア、売店、レセプション、ATMを通り過ぎると右側にこのアシュラムのシンボルであるビシャァクシ マナタップ(Vishalakshi mantap。以後便宜的に"瞑想ホール")が見えてきた。逆側には扇形の芝生の広場と円形のイベント用舞台があり、その舞台の下が、インフォーメーションセンターになっている。

このアシュラムでは外国人用に入門コース(Course I)を毎週開いており、金土日の3日間、木曜の夜から3泊して20時間程度の集中講座を受けることになる。 申し込みは2,3日前にすればOK。費用は住居、食事込みで150ドル。コース参加者はクラスのない時間キャンパス内をうろちょろしており、 皆首から登録証を掲げている。私は登録証もなければ、訪問の記名もしていないが特に問題ないようだ。施設関係者は部外者の私にいたって親切だった。 

写真: 上: 巨大瞑想ホール5階建て。下: 宿泊施設。後方に湖。

瞑想ホール

まずは最大のみどころであるメインの瞑想ホールへ。私が訪問した時(午後4時半)はまだ中のホール1階で外国人用コースが行われており、靴脱ぎ場の管理人に止められてしまった。だいたい6時過ぎにコースが終わるのでそれ以降ならOKらしい。コースの様子を遠めにみてみると、参加者が単調な音楽に合わせて体の力を抜きながら踊っている。あえて例えると水泳の準備体操で各関節を慣らしているような、ディスコ初心者が体をとりあえず揺らしているような。勉強不足でヨガのことはよくわかりません。

コース終了を待って中に入る。私が入れたのは、一階の広いホールのみで、上階の瞑想スペースはコース受講者でないため、入れてもらえなかった。中は白い大理石の床が中央の講師の席を囲むように広がっており、天井にはピンク色の蓮の花が。コース終了後なので座布団はちらかったまま。


写真: 左: 受講者からの眺め。 右:講師からの眺め

売店

ホール見学後、売店を訪ねてみた。こちらにはスナックなどの食料や日用雑貨の他、瞑想用グッズやグルのポスターなどが売られていた。ポスターは大きいものでも35ルピー(70円)程度と良心的な値段。別の建物ではグルの本やCDが売られているのだがこちらもCD2枚100ルピー程度と全然商売っ気なし。関連グッズで儲ける気はないようだ。


写真: 左: 施設スタッフも着ている白い瞑想着 右:ポスターとポートレイト

食事


靴脱ぎ場のおじさんによると、食堂に行けば、ビジターでも無料で食事できるらしい。他に有料の軽食施設もあるのだが、せっかくなので食堂で食べることにした。ダイニングは外国人用とインド人用の部屋に分かれており、共にカフェテリア形式。各自プレート持って並び、おかず数品とライス、チャパティなどを順番に盛っていく。自分ではなく、係りの人がよせてくれるので小学校の給食をイメージするとわかりやすい。外国人がテーブルでスプーンを使い食べる一方、隣の部屋ではインド人が床にアグラをかいて手で食べている。食べた後の作業もアシュラムならでは。奥の皿洗い場に行って、自分の使ったプレートやスプーンを水洗いして返す決まりになっている。

外国人用の食堂を見渡してみると、欧米人7割、アジア系3割計100人くらい。アジア系は韓国人っぽい人、中国人っぽい人が多く、日本人っぽい人もちらほら。どちらかというと女性が多い。通常なら外見やしぐさに加えて、彼らの母国語や英語の発音で国籍を推測できるのだが、ここではちょっと難しい。コースの一環として一日中誰とも話してはいけない沈黙ルール(silence)があるようで、知人同士で参加している場合でもコミュニケーションはボディランゲージ。誰かに写真をとってもらいたい時は、無言でカメラを渡してポーズを取り、どこかへ一緒に行く場合は方向を指差してうなずくなど万事こんな調子。

写真: その日の夕食。トマトライス、パンプキンスープ、りんご。

補足

食堂営業時間:

Breakfast 7:30 - 8:15

Lunch 12:30-1:30

Dinner: 6:15 - 7:15


スピーチ

その日は瞑想ホール前の広場で大きなイベントが行われ、シャンカル師のスピーチも聞けるという。8時近かったが、せっかくなので地元民やアシュラム滞在者にまざって見させてもらった。地元の子供たちのダンスショーが終わると、グルジが車に乗って登場、短いスピーチの後、質疑応答が始まった。外国人も沢山いたためか、スピーチは英語が中心。その内容はというと、いたって単純で、スピーチではただあたりまえのことを言っているだけような、質問には適当に答えているような… 話もよく脱線した。政治家の遊説を見ているようだった。毎週のように全国で講演をこなしてきて、グルジもお疲れなのだろう。とはいうものの、たまたま訪問した日に、ヨガ界のカリスマ、シャンカル氏を間近に見ることができて超ラッキーな一日だった。

写真: 左上: 漫談風まったりトークのグルジ。 右上: スピーチ中、背後の瞑想ホールのイルミネーションは三種類に変化。 
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