フンザの水を攻略

カリマバードの名物といえば、桃源郷のような風景、フレンドリーな人々、そして水道から出てくる泥水だ。この濁った水だけは、どうしようもないと思っていたが、透明にする方法を偶然発見してしまった。その仕組みを解明するためにいろいろ実験してみた。気分はマッド・サイエンティスト。



旅行時期: 2009 年10月
為替: 1ルピー = 1.08円
作成日: 2010.02.10

目次


魔法の青い樽

カリマバードにやって来て、某有名ゲストハウスにチェックインした。ベットが3つ並んだ部屋は200ルピー。部屋の奥にはバスルームがある。24Hホットシャワーなのだが、セントラル・ボイラーは使わず、各部屋に電気式の湯沸かし器が設置されている。その湯沸かし器は、インドでよく見かける壁掛け式の20L程度のものではなく、ポリバケツ軽く5,6杯は入りそうな巨大な青い樽だった。

この樽ボイラーは、いつも電源がONになっていて、大量のお湯を一日中、加熱、保温し続ける。今だに停電の多いカリマバードでは、実にありがたい仕組みだ。ただ、水道とつながっていないため、定期的に自分で水を入れる必要がある。もちろん、洗面所の蛇口から出る水はあの濁った茶色い水である。

チェックイン翌日、シャワーを浴びるため、樽の蛇口をひねってみて驚いた。なんと透明なお湯が出るのだ。しかもバケツ数倍分。泥の成分が湯気とともに飛んでいくはずも無く、私は、この不思議なブラックボックスならぬブルータンクの前で思わず腕組みして唸ってしまった。

写真: 魔法の青い樽

 

 

 

カリマバードの水事情

町の中には、道沿いに水路が流れており、灌漑用水同様、その水は裏の山々の雪解け水から来ている。水路を流れ、家々に供給される水は、シリカなどのミネラルに加え、泥の成分をたっぷり含んでおり、色は茶色。よく見ると、クリープのような薄茶色の濁り成分が水面に渦巻いている。

日本からの援助などで、水関係のインフラが整備されたらしい。ある人は、山の方にタンクがあり、"Clean Water"が水道パイプを通じて家に来ているという。確かにフォートのほうを歩いていると、水道パイプらしきものが見える。しかし、それが本当だとしても、私の泊まっているG.H.には濁った水しか供給されておらず、蛇口をひねれば茶色の水が出る。その事を宿の主人に尋ねると、「どこも一緒だ」とそっけない。

フンザ地方の各村には、浄水ステーション(Water Purification Plant)の小屋があり、浄化済みの水を自由に汲むことができる。"Clean Water"の井戸のような役割を果たしており、実にありがたい。残念なことに、この施設たまにしか開いていない。やっているときは、主に午前中10-12時くらいにゲートが開いているが、一週間ずっと閉まったままのこともある。住民は、あまりこの施設を活用していないようで、閉鎖中もさほど困っているようには見えない。無料のドリンキング・ウォーター程度にしか思っていないのかもしれない。

結局のところ、村の人は、昔から、この濁った水を食事、洗濯、入浴に使っており、何の不便も感じていない。実害がないどころか、ミネラルをたっぷり含んだ水は健康にいいらしい。

写真: 上: 水路を流れる濁った水。 下: ゼロポイント近くの浄水ステーション。蛇口が4,5本並ぶ。

水事情

  • 食堂: バザール通りの食堂では、キッチン下に置いてあるポリバケツやポリタンクから水を取ってチャイや料理に使っている。それらの水はあらかじめ、フィルターしておいた水。フィルターの方法は、石や砂でろ過する方法などいろいろ。
  • 浄水ステーション: カリマバードでは、ゼロポイント近く。アルティット村やガニッシュ村でも見かけた。浄化された水は透明で、外見上、市販の水と見分けがつかない。 浄水設備はドバイの会社が提供している。URL
  • 市販の水: 1.5L 30ルピー
  • ホテル: 高級ホテルでさえ、水の浄化施設を持っていない。唯一の例外がゼロポイントのBaltit Innで、処理施設はあるのだが、レストランにのみ使用している。
  • 下水道: 一応整備されており、太さ数センチのパイプを伝って丘の下の貯蔵施設に溜まるようになっている。中の物は、管理人が定期的に取り出し、畑の肥料として使われる。処理して川や水路に流すわけではない。
  • 長寿の水: 「フンザ、水」で検索すると山ほど引っかかるのが、フンザの水を再現したと謳うフラナガン水素。宣伝サイトしか出てこないのが怪しい。

給水タンクの効果

一般のホテル同様、カリマバードのG.H.にも屋上に給水タンクがある。他の町のホテルと違うのは、このタンクが一応、浄水の役割も果たしていることだ。

私の宿の場合、屋上に巨大な鉄の箱が置いてある。実はこれが自家製の給水タンクである。中の水は、日中太陽光で暖められることにより、 少しずつきれいになっていくという。オーナーは「Slowly Slowly Clean. Half Filtered だ」と言うが、蛇口をひねればやはり濁った水が出る。効果は今ひとつだ。

このG.H.には、もうひとつ同様の鉄製タンクがあり、付属のレストランにつながっている。レストランの厨房を覗いてみると蛇口が2つあり、一つは、水路から直に水が来ており、もう一つは、"Half Filter"の給水タンクから来ている。前者が食器洗いに、後者がチャイや調理に使われる。皿に水を入れて比べてみると、"Half Filter"の水のほうが遥かにきれいで、一定の効果は確認できた。しかし、よーく見ると、やはり、うっすらと白いものが混ざっている。調理人にそれを指摘すると、「これは水の色だから問題ない。ここの水は健康にいいんだぞ」と自信たっぷりに答える。フンザの人が"Filtered Water"という場合、我々とはずいぶん基準が違うようだ。

念のため、"Directの水"と"Half Filter"の水をペットボトルに入れて比べてみた。予想通り、Half Filterの水は、Directの水よりは、濁りが少ないものの、透明からは程遠い。"水の色"以上に濁っている。

写真: 上: 上のタンクが各部屋に、下のタンクがレストランのキッチンに水を供給する。青い樽はテナントのインターネット・カフェがトイレに使用する 

左: 左から、部屋の水、キッチンの水、水路の水。最初の2つは同じ仕組みでHalf Filterされているはずだが、キッチンの水のほうが少しきれい。写真ではわかりづらいが、水路ダイレクトの水の濁りが一番ひどい。ボトル底の水の汚れ具合からも判断できる。

補足

  • 少量の水だときれいに見える。同じ水をバケツ一杯汲むと、泥がかく乱されて数倍濁って見える。
  • この鉄製水タンクは、底に泥が溜まるため、月一回程度、中を空にして掃除をしなければならない。同時に錆防止のペイントを内壁に施す。もちろん、オーナーが狭い上蓋から中に下りて自分で作業する。
  • 冬はタンクの水が凍ってしまうので、直接水路の水を部屋に流す。
  • 鉄のタンクではなく、通常のプラスチック製のタンクでも同様の効果があると思われる。

青樽の構造

蛇口から出る水は十分にフィルターされていないことが確認できた。飲料水はお店から買うからいいとして、シャワーの水をなんとかしたい。慣れてしまえば問題ないが、せっかく見つけた魔法の樽、最大限活用することにしよう。

まずは、この湯沸かし器のしくみを理解したい。タンクのサイズは、高さ70cm, 直径30-40cmほど。大きめのポリバケツで、5,6杯は入る。樽の内側には、7分目以上水を入れるよう指示するマークがある。

樽の下には加熱棒があり、斜め上に向かって伸びている。棒の位置は底から15cmくらいで、蛇口の位置は下から20cmくらい。加熱棒の先は蛇口より低いので、間違って空気に晒されて故障してしまう心配はない。湯温調節や電源のON/OFFは、加熱棒の外側部分にあるサーモスタットが自動で行う。

写真: 水面下に、加熱棒が見える。

補足

  • 青樽は、ギルギットで購入。汎用のタンク部分が1200ルピー。加熱棒のモジュールが500ルピー。あわせてたったの1700ルピー(約1800円)。
  • サイズは私の部屋の青樽の場合。下の階の樽は一回り小さかった。

あの泥はどこに消えた?

樽の構造を理解したところで、実験開始。まずは泥の成分がどこにいってしまったのか調べたい。タンクの8分目まで水を入れ、丸一日電源を入れておいた。蓋を開け温度をチェックすると、十分熱い。タンクの中にライトを当てると、水面40cmほど下の加熱棒がきれいに見えた。やはり水はきれいになっていた。タンク内のお湯に位置によって何か違いがあるかどうかチェックすることにする。

水位別の純度を調査

一番上の水: バスルームにあったカップで上のほうのお湯をすくってみる。普通に透明な水。蛇口から出る水にはコーヒー・クリームのような物体が水面に浮いているが、加熱後、不純物が水面近くに集まることはないようだ。

タンク中間の水: 再度、カップでバケツにお湯を取る。タンクの側面に、泥のようなものがへばりついており、一部は湿っており、一部はすでに乾燥して固まっている。この塊はタンクの中央部にできされやすいように見える。しかし、お湯を汲んでみると、一番上の水と同じで、透明な水。近くの水の純度には影響ないようだ。塊の形成は、タンクの形や加熱のプロセスなど他のものが要因だろう。

蛇口から出る水: 普通に樽の蛇口からお湯を出す。理屈の上では、蛇口に近い部分の水が出るはずだ。水が出なくなるまで何杯か出したが、水は透明なまま。特に濁り始めている様子は無い。加熱棒の周りのお湯はクリアーで、底に泥がまとまって沈殿しているように見える。

蛇口より低い位置の水:ここで電気を切る。 再び、カップを使い、お湯を取り出す。できるだけ水面のお湯を取るようにていねいにすくう。バケツ半杯くらい取ってもまだお湯はきれいだ。加熱棒が半分、見え始めたあたりから、だんだん水が汚れてきた。ここまでくると、底の泥に影響を与えずにお湯をすくうのが難しい。バケツに取り出した水は見事に茶色。タンクの中の透明に見えた水もすでに濁っている。しかも、普通に水道から出した水よりずっと濁っている。

写真: 左: タンクの中。側面に泥がこべりついている。
右: 水の汚れを比較。左から、(1)青樽から出たきれいな水、(2)水道の水、(3)青樽の底のほうの水。光の加減で、色の濃さが変わって写る。実際にはこれほど茶色ではない。

結果

ある程度予想はしていたものの、はっきりとした結果が出た。お湯を熱熱に沸かした状態では、泥が固まってタンクの底に沈み、蛇口からは透き通ったお湯が出る。タンクの上から水道水を補充すると、汚れた水が加わると同時に、底の泥がかく乱され、再び全体が濁る。 沸騰するにつれ、泥が沈殿を開始し、水はまたきれいになる。これの繰り返し。タンク内の泥の量は増え続けるので、沸かしている最中、蛇口から出る水は汚い。しかし、最終的には再びきれいになる。

課題

次の点が気になるところ。

  • どの温度で沈殿が終了しているのか。経験上、お湯がぬるい状態では、まだ濁っている。完全に熱熱になるには、半日から24時間かかる。
  • "水の補充->沸騰"を何度繰り返せば、泥過剰で蛇口より上の水に影響を与えるのか。
  • 加熱で泥が沈殿するのはわかった。では、水に溶け込んでいるミネラル成分はどうなるのか? 

メンテナンス

いずれにせよ、完全に沸ききった状態でも水が濁っているようなら、一度タンクを空にして泥を吐き出すのがいい。ついでに側面に付着した泥も掃除する。タンクはプラスチック製で軽く、簡単に持ち上げられる。 ただ中が深いため、掃除するのは結構大変だ。幸い、これはG.H.オーナーの仕事なので、言えばその場でやってくれる。私が依頼した時は、樽に上半身突っ込んで、分厚い手の平で側面の泥を掃除していた。

 

補足

  • 経験上、蓋を開けておいたほうが、フィルターされやすいのではと考えていた。この実験では、蓋を閉めた状態で沸かしたが、普通にフィルターされていた。
  • 経験則では、完全に沸かすまで丸一日。ある程度沸かすまで半日程度かかる。(水を7割程度入れた場合。10月の気温)。停電が多いので正確な時間は不明。

オーナーのこだわり

  • このG.H.では、2F,3Fの部屋、計6部屋がこの青樽を使用している。1Fの5部屋は壁掛け式の電気給湯器を使用している。
  • オーナーは青樽に強いこだわりがあり、通常の電気給湯器の欠点を次のように説明した。
  • 「停電すると使えない」「水が入って、すぐ冷たくなる」以上、容量の小ささに起因するもの。
  • 「年一回程度しか泥の掃除をしないので、水がきたない」「壊れたら使えない」以上、管理の柔軟性のなさに起因するもの。青樽の場合、壊れたら、開いている部屋のもの、又は予備のものを移動すればいい。泥の掃除は月1,2回、オーナーが行っている。「壊れたら使えない」はセントラル・ボイラーの場合、特に大きい。

容量について

  • 青樽は通常の給湯器の3倍程度容量があると思われる。最初、無駄に大きいな、と思ったが、このG.H.では、一部屋に3,4ベットあるので、実は丁度よかったりする。
  • そんな青樽にも欠点がある。加熱に時間がかかること。ある日、半日以上停電になり、お湯が冷めてしまった。電気が戻っても、再び暖めるには最低数時間かかる。水を少なめにして速く沸かしたいところだが、加熱棒は樽の1/3の位置にあるので、最低でも樽半分は水を入れなければならない。スロースターターな青樽は長期の停電に弱い。

熱すぎる温度について

  • 私が使用した青樽の場合、完全に沸き終った状態では、水で薄める必要があるほど熱かった。
  • 対策としては、(1)こまめに湯加減をチェックする、(2)バケツに入れてしばらく冷ます。(3)薄め用のお湯を溜め置きしておく。など考えられる。水の汚れを気にしないのならば、水道水の濁った水を使って薄めればいい。
  • 熱々のお湯が手元にあるというのは、寒い時期に重宝する。お湯をボトルに入れて湯たんぽ代わりに使えるからだ。ネパールの山小屋ではポピュラーな暖房手段。寝る前に沸かしたお湯(タトパニ)をもらって湯たんぼとして使い、同じ水を翌日のトレッキングにも使う。

 

沸騰させた場合

湯沸かし器

カリマバード滞在中、私は深さ11cmの湯沸かし器を購入し、部屋で紅茶やホットミルクを作って飲んでいた。普段、旅先で自炊などしないのだが、青樽を見ているうちに考えを変えた。隣で数十リットル沸かしてるんだから、自分が少しくらいお湯作ってもいいだろ、という理屈だ。

その肝心の青樽だが、タンクいっぱいの水を沸かしきるのに結構時間がかかる。私はせっかちな性格なので、小型湯沸かし器を使い、加熱の効果を実験してみることにした。

実験開始

湯沸かし器に水道水を入れ、20分ほど沸騰させておいた。お湯をペットボトルに入れ、水道水と比べてみると、沸かした水のほうが断然澄んでいる。ただ、透明とは言い難い。空になった湯沸かし器の底の部分を見ると、わずかに粉状の泥が沈んでいる。さらに、容器が乾いた後、指で底をこすると、指の先が真っ白になった。沸かすだけでかなりの効果があったのだ。

そのまま数時間放置しておく。それぞれ不純物が沈殿を始め、沸かした水を入れたペットボトルの底には泥がたくさん沈んでいた。 と同時に水も更にきれいになっていた。 一方、水道水のほうは、もともと泥の成分が多いのにもかかわらず、沈殿のスピードが遅い。水は濁ったままだ。


写真: 左: 5時間放置後。右二本が沸騰させた水、左が水道水をそのまま放置したもの。 右: 小型湯沸かし器の底に残った土。これに加え、底一面に薄く泥が付着している。

結果

まとめると、(1)沸かす過程で、泥の成分が沈殿。取り出したお湯は、ある程度浄化されていた。(2)そのまま放置しておくと、水温のせいか、それともすでに分離済みの泥が紛れ込んでいたのか、普通の水より早く沈殿が進んだ。水を沸かすことで、何もしないよりずっと速く濁りを除去できることが確認できた。

 

 

ただ置いておいた場合

これまでの実験で、熱と放置時間が重要なファクターというのがわかった。いくつか気になることがある。ひとつは、Half Filterが利用する太陽熱の効果。二本のペットボトルに水道水を入れ、一本は外に、一本は室内に置き、一日放置しておいた。 共に泥が沈殿してある程度きれいになっていたが、大きな差は見られなかった。実は、太陽熱の効果はほとんどなく、放置時間のほうに意味があるようだ。次に、ただ置いておくだけで、どの程度効果があるのか見てみたい。

青樽でフィルターされた水と、水道水(Half Filter)をペットボトルに入れ、長時間放置しておいた。一日後、水道水の水は泥が底に沈み、水の浄化が進んでいるものの、まだ全体的に濁りがある。青樽の水は変化なし。すでにフィルターされているので、底に泥が溜まることもない。しかし、これが3,4日経つと、少し様子が違ってくる。水道水の水はさらに沈殿が進み、水の色も青樽の水の色に近づきつつある。一方、青樽の水にも、沈殿が起こり、ボトルの底に少し泥が溜まっている。100%フィルターされていたわけではなかったのだ。

放置するだけで、かなり効果があることがわかった。しかし、市販の水のように無色透明になることはない。沈殿するのは泥のような成分だけで、地元の人が言うところの"水の色"はそのまま残る。

写真: 左: 置いておくと、泥が底に溜まり始める。右: 水の汚れを比較。左から、(1)市販の水、(2)青樽のきれいな水を4日放置、(3)水道水を4日放置、(4)水道水を2日放置、(5)水道水。
 

まとめ

攻略したような、してないような。そもそも私は同じG.H.にしか滞在していないので、他のホテルの事情がよくわからない。普通の電気給湯器で沸かしてる所でも、ちゃんときれいな水が出るのかもしれない。高級ホテルには何か特別な仕組みがあるのかもしれない。

それでも私は自分の水環境に満足している、汚れているとはいえ、好きなだけ水を使える。そして、その汚れた水をきれいにする装置を、自分でコントロールすることができる。お湯の量も温度も、タンクの掃除もすべて自分次第だ。

研究の成果を宿の主人に話してみた。すると、「フンザの人はダイレクトの冷たい水が好きなんじゃよ」と全く興味を示さない。浄水施設など余計な物とでも言いたげだ。

それでも、私にとっては非常に価値のあった魔法の青い樽。カリマバードを離れれば、もう二度とお目にかかることはないだろう。"浄水機能付き"湯沸かし器(カラー:ブルー、容量: 60L?) PRICELESS。

 

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