意外に厳しいセキュリティ
顔が割れてしまったので自力での入場をあきらめ、一番確実な周遊券のディスカウントに頼ることにした。トゥクトゥク代を加えても正規のチケットより安いのだから絶対お得である。しかし、そのトゥクトゥクに聞いてみると、私が裏道を攻略している間にチケットの所有者(元締め)がより高く買ってくれる客を見つ
けたらしい。どうも周遊券は、他の観光客やガイドあたりから仕入れているようで、在庫はあまりないようだ。
結局リスクを取って、ガル・ヴィハーラにも行くというトゥクトゥクを使うことにした。1500ルピー。トゥクトゥクは川沿いの道路を北へ向かい、数分走った後橋を渡り、細い道を何度も曲がりながらキリ・ヴィハーラの近くにたどり着いた。個人でこの裏道を辿るのはまず無理だろう。
早速観光開始。ガル・ヴィハーラは後回しにして、他の遺跡を先に見て回ることにした。近くの遺跡を2,3見学した後、トゥクトゥクと合流すると、どうも彼の様子がおかしい。彼いわく、私はセキュリティにマークされているらしい。”黒いシャツの帽子をかぶったジャパニーズ”の情報が無線で伝達されているというのだ。これは困った。チケットを持っていないので見つかったら終わりだ。想定外の展開に困惑していると、なぜかトゥクトゥクの元締めらしき男がやってきて、使用済みのチケットを買わないかと誘ってきた。一枚700ルピー。これがあればチケット・チェックされても問題ない。ここでもうひとつのオプション。
- チケットなしで裏口から入る。中で他の客が使った本日分のチケットを渡す。1500 + 700 = 2200ルピー。
結局、使用済みチケットを購入することにした。一見詐欺にあったようだが、私が捕まったら彼らも都合が悪い。料金は後払いなのだから。 実際チケットを入手しておいてよかった。その後クワドラングルと宮殿跡で計2回もチケットチェックされたのだ。トゥクトゥクが繰り返し “お前が裏口から入らなかったら問題ないのに...”とブツブツ言うところを見ると普段は問題ないようだ。
彼によると、先日イタリア人旅行者がチケットを買わずに入ったところ、セキュリティと口論になり警察沙汰になったらしい。結局ペナルティとして一人2枚チケット買わされたとのこと。その関係でセキュリティが普段以上にきびしいようだ。
遺跡を一通り回った頃には6時を過ぎていた。最後に目玉のガル・ヴィハーラを訪問。職員はすでに帰り支度をしていてチケットチェックなしで見学できた。
写真: 上: キリ・ヴィハーラ。下: ガル・ヴィハーラの立像と涅槃像。 |